協会概要

1880年代からロシア革命の勃発した1917年までの40年足らずの間に、ロシアの音楽界は未曽有の発展を遂げました。音楽史的には、リムスキー=コルサコフに代表される「力強い一団」(五人組)からストラヴィンスキー、プロコフィエフに繋がるペテルブルクの系統、そしてチャイコフスキーからラフマニノフ、スクリャービンに繋がるモスクワの系統がこれに貢献したと言われています。しかし、その一方で中間世代と呼ばれる一群の作曲家達が多くいたことは余り知られておりません。その代表格としてアレンスキーやタネーエフ、グラズノフそれにリャードフなどの優れた作曲家がいますが、1880年代に活躍を始めたことから時に「80年代組」とも呼ばれます。

彼らは作曲家としてのみならず教育者としても活躍し、ラフマニノフやスクリャービン、メトネルら多くの作曲家を育てたのです。当然のことながら作曲家としても素晴らしい作品を多く残しているのですが、その業績に光が当たることはごく稀でした。特に我が国に於いてはドイツ、フランスの音楽が広く受け入れられ、ロシアをはじめ他の国々の音楽は、一部の研究者や愛好家の関心の対象でしかなかったという現実がありました。しかし、その世界に一歩足を踏み入れてみると、そこには実に豊かな世界が広がっているということが、昨今次第に明らかになってきたのです。

そのような状況に鑑み、特にロシアに於ける「80年代組」の作曲家達に焦点を当て、彼らの作品の学術的な研究と同時に、一般の音楽ファンの方々に対しての普及活動を行うため、2009年に本協会が設立されました。ロシアと気候風土で共通点があり、また文化的にも古くから交流のある北海道に本部を置き、活動を行っています。

是非とも本協会の主催するコンサートや例会に参加され、新たな音楽の世界との出会いと知の喜びを体験して頂きたいと思います。

名誉会長  佐々木 譲(作家)

会  長  川染 雅嗣(昭和音楽大学教授、ピアニスト)

副 会 長   高橋 健一郎(大阪大学大学院教授、ロシア語学・ロシア音楽)


日本アレンスキー協会規約

(名称及び所在地)

第1条 本協会を日本アレンスキー協会(英文名:The Japan Arensky Society)と称する。

2 本協会本部を札幌市東区北16条東9丁目1-1札幌大谷大学短期大学部松井亜樹研究室内 日本アレンスキー協会事務局に置く。

(目的)

第2条 本協会は、帝政末期ロシアの音楽家による作品の研究と紹介を目的とする。

(事業)

第3条 本協会は前条の目的を達成するため次の各号の事業を行う。

(1)例会の開催

(2)演奏会の開催

(3)ロシアの音楽家の作品研究

(4)ロシアの音楽家の楽譜、書籍の出版

(5)コンクールやシンポジウムの開催

(6)会報の発行

(会員)

第4条 本協会の会員は以下の各号とする。

(1)個人会員(本協会の会則に賛同する良識ある個人)

(2)法人会員(本協会の会則に賛同する良識ある法人)

(入会)

第5条 本協会に入会を希望する個人又は法人は所定の入会申込書を提出し、所定の入会金及び当該年度の会費を納入しなければならない。

(退会)

第6条 本協会を退会希望の場合は、所定の退会届を提出しなければならない。

2 退会期日による次年度の会費についての取り扱いは別に定める。

(休会)

第7条 やむを得ない事情により休会を希望する会員は、所定の休会届を提出しなければならない。

2 休会中の会費は徴しない。

3 休会の期間は1年を限度とする。

(除名)

第8条 会員が次の各号の一に該当する場合は、運営委員会の議決により除名する。

(1)著しい規約違反をしたとき

(2)会費を3年以上滞納したとき

(3)協会の名誉を損なったり、協会の活動を妨害したとき

(顧問等)

第9条 本協会に名誉会長、顧問を置くことができる。

(役員)

第10条 本協会に次の役員を置く。

 (1)会長   1名

 (2)副会長  1名

 (3)監事   1名

(運営委員)

第10条の2 本協会に運営委員を若干名置くことができる。

(役員の職務)

第11条 会長は本協会を代表し、統裁する。

2 副会長は会長を補佐し、会長に事故あるときはその職務を代行する。

3 監事は会計及び業務を監査する。

(運営委員の職務)

第11条の2 運営委員は、役員と協力して次の各号の職務を遂行する。

 (1)会員の募集並びに受け入れ及び除名に関する事項

 (2)会費の徴収及び管理に関する事項

 (3)本協会のあらゆる活動に関する企画・立案及び制作に関する事項

(顧問の職務)

第11条の3 顧問は、必要に応じ運営委員会に出席し、諮問事項について助言することができる。ただし、運営委員会の議決には参加しない。

(役員の選任)

第12条 会長は個人会員の中から総会において選出する。

2 副会長は会長が個人会員の中から指名し委嘱する。

3 監事は会長が個人会員の中から指名し委嘱する。

(運営委員の選任)

第12条の2 運営委員は、個人会員の中から総会において選出する。

(顧問の選任)

第12条の3 顧問は、個人会員の中から運営委員会で選任する。

(役員の任期)

第13条 役員の任期は2年とする。ただし、再任を妨げるものではない。

2 役員は、任期満了後でも後任者が就任するまでは、なお、その職務を行う。

(運営委員の任期)

第13条の2 運営委員の任期は2年とする。ただし、再任を妨げない。

2 運営委員は、任期満了後でも後任者が就任するまでは、なお、その職務を行う。

(顧問の任期)

第13条の3 第13条の2 第1項の規定は、顧問について準用する。

(総会)

第14条 本協会は毎年一回以上総会を開き、次の各号の事項を決議する。

(1)事業計画及び収支決算に関する事項

(2)本規約の改廃に関する事項

(3)その他運営委員会が必要と認めた事項

2 総会は委任状を含む3分の1以上の出席をもって成立し、出席会員の過半数の賛成により議決する。

3 総会の議長は会長が務める。

(運営委員会)

第15条 運営委員会は、役員及び運営委員で構成し、次の各号の事項を決議する。

(1)事業報告及び収支予算に関する事項

(2)その他会長が必要と認めた事項

(会計)

第16条 本協会の会計は、入会金収入をもって基本財産にあて、会費及びその他の収入をもって運用財産にあてる。

(会計年度)

第17条 本協会の年度は、毎年4月1日に始まり3月31日に終了する。

(旅費の支給等)

第18条 本協会が主催する演奏会、シンポジウム等の出演者に対し、別に定めるところにより旅費を支給する。

2 旅費の種類は、交通費及び宿泊費とする。

附則

 本協会の名誉会長、役員及び運営委員は次の会員とする。

 名誉会長 佐々木譲

 会長   川染雅嗣

 副会長  高橋健一郎

 監事   出口敬智

 顧問   島﨑昭

 運営委員 松井亜樹、鈴木飛鳥、坂田朋優、徳田貴子、上野優子、渋谷藍香、平野恵美子、平岡悟

2 本規約は平成23年3月1日から発効する。

(規約改正) 本規約は平成23年8月23日から発効する。

(規約改正) 本規約は平成24年5月13日から発効する。

(規約改正) 本規約は令和3年5月15日から発効する。

(規約改正) 本規約は令和4年5月15日から発効する。

(規約改正) 本規約は令和5年5月28日から発効する。

          

日本アレンスキー協会施行細則

第1条 (役員等の選任)

  規約第12条(1)に定める会長の選任は次の方法によって定める。

(1) 会員数の1/3以上の出席者の中から過半数の評決をもって選出する。ただし、出席者には委任状出席も含める。

2.(運営委員の組織)

  日本アレンスキー協会規約第11条の2の運営委員の職務を効率的に遂行するため総務班、企画広報班及び会計班を置く。

3.(各班の分掌事項)

  総務版

  1 会員の募集・受け入れ、除名など会員情報の管理に関すること。

  2 総会、運営委員会等協会の活動の企画・立案及び運営に関することなど。

  企画広報版

  1 協会ホームページの管理運営、会報の発行・管理などに関すること。

  2 例会その他協会の行事の企画・立案及び運営に関することなど。

  3 協会事業の資料管理に関することなど。

  会計班

  1 会費の徴収及び収入、支出の管理に関すること。

  2 協会保有財産の管理に関することなど。

第2条 (会費等)

  本協会の会員の入会金及び年会費は次のとおりとする。

(1) 入会金  個人会員 二千円  法人会員 五万円

(2) 年会費  個人会員 二千円  法人会員 五万円

2. 既納の入会金、年会費は理由の如何を問わず返戻しない。

3. 会費は会計年度に併せて徴し、年度途中の入会であっても当該年度全額を納入するものとする。

4. 入会後の年会費の支払いは、当該年度の4月1日~6月30日に所定口座に振り

込むか、例会時等に直接支払いを行うものとする。

第3条 (基本財産)

  基本財産は会長が管理し、管理方法は運営委員会の議決を経て定める。

第4条 (予算の執行)

  予算の執行者は会長とする。ただし、日常的な軽微な執行については、会計処理責任者が委任を受けて行う。

附則

(1) 本施行細則は平成23年3月1日より発効する。

(2) (改正)本施行細則は令和4年5月15日より発効する。